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弓・”SEED”が弾ける瞬間 [体験談]

アーチェリーの練習をしていて不思議な経験をした事がある。

クリッカーを使い始めたころであるから、昨年の9~10月位で
あったと思う。
※”クリッカー”については、改めて投稿します
  今回は”そんな器具(部品)がある”と言う事でご理解ください。


その日私は鳥栖の射場で個人練習を行っていた。
当時、私は早くに70mあるいは90mの競技能力を身につけたくて、
クリッカーに慣れる練習を行っていたのである。

どうしてもクリッカーをうまく使えなくて、苛立ち半部焦り半分の
心理状態のときである。
その時、一呼吸おいて出た結論が”クリッカーを無視しよう”
そうしたら不思議な事に疲労困憊しているはず何に楽~~に
弓を引け始めたのである。
もっと不思議な事は、的の9~10点台のところに次々と命中するし、
命中するからこそもっともっと引きたいと思い、9射しては走って
矢取りに行ってを3回繰り返した。
※10点:直径8cm、9点:直径16cmの円に50m先から狙っている。

この時の感覚を数年前に放映されたTVアニメーションから
”SEEDが弾ける”と表現している。
要するに競技する高揚感があると同時に余分な力の入っていない
リラックスした状態で、競技力が異様に向上しているのである。

その後の練習や試合でSEEDは弾けることはあるが、残念なことに
いつでも弾ける訳ではない。
しかし、これが弾ける度に何かを発見できる事が多い。
将来、殊更にSEEDが弾けるような事がなくとも、コンスタントに
競技力を発揮できるようになりたいものである。


アーチェリー 意外な必需品 [体験談]

最近、腕が痒い
それは変な病気のせい?
それとも風呂に入ってないから??

もちろん、どちらもNoです
答えは紫外線にさらされているからなのです
お陰様で肘から先が真黒です
今年の日焼けは燃料高騰の折、通勤をオートバイ
代えた為のものですが、思い出すのはアーチェリーの
練習です

去年はアーチェリーの練習で腕が真黒に焼けていました。
できるだけ木陰で練習するようにしていたのですが、
昼前になると影も短くなってしまいます。

腕が真黒になってから気づいたのですが、
アーチェリーの練習にはサンプロテクトも必須です

アーチェリーの羨ましいところ [体験談]

弓道で嫌な事のひとつが弓が長いことである。
自家用車で移動する分にはさほど苦にならないが、公共の交通機関で
移動する場合には、非常に大変である。
中でもバスと飛行機は本当に本当に大変である。
電車の場合は、電車に乗ってしまえば立てかけておけば、さほど邪魔
にはならないし周りの人に迷惑をかけることも少ない。

しかし、バスの場合は天井に閊えてしまい、立て掛ける事が出来ない。
運よく乗客が少ないと良いのだが、もし通勤時間とかだと非常に
苦労するものである。

飛行機の場合は何といってもセキュリティチェックが大変である。
先にセキュリティチェックを済ませて手荷物を預ける場合は良いが、
手荷物を預けてからコンベア内でセキュリティチェックを行う場合は、
コンベアが90度に曲がっていく場所で閊えるために、空港会社の
人たちが非常に苦労していた。

その点、アーチェリーは非常に楽である。
そもそも弓自体が短いうえに、三分割できるのである。
おかげで背中に背負ってスクーターで試合会場に乗り付けるという
事も出来るようになる。

それはさて置き、道場が近くなると弓を持った人が増えてくると、
妙な連帯感を感じるのは私だけであろうか???


Air KYUDO [体験談]

私が弓道家だと知ると弓を引く真似をする人がいます。
でも、大部分の人たちがおかしな引き方をします

おかしな引き方 第3位(おかしいけど、まぁ許せる)
「弦を握る手がグー」
弓道の事を少し知ってくれていて、打起し(両拳を頭の
上へ掲げる)ているのですが、その後に引分けた右手が
”グー”で弦を握っているんです。
これではどちらかと言うと地中海式の引き方なんですが
まぁ、そんな細かい事を指摘しても仕方ないですよね。

おかしな引き方 第2位(これも、まぁ許せる)
「左手首が曲がっている。」or「左肩が上がっている」
手首があんなに曲がっていたり、肩が上がっていたら
弓の力を受け流せませんよね。
でも、これも場の空気を壊したくないので指摘はしません

おかしな引き方 第3位(これだけは許しません)
「放れの瞬間に左手を開く(放す)」
そんな事をしたら弓が自分の方に跳んできますよね
中には左手だけでなく両手を放す人がいます

弓道のマネをする人がいると、大部分の人がこの様に
左手を放すので”やりやがった”、”待ってました”って
感じで指摘します(ツッコミをいれる)
突っ込まれた瞬間の相手の反応が楽しみです

しかし、それでも弓道に興味を持ってくれていることは
嬉しいことです
できることなら、弓道を始めてくれればもっと嬉しいのですが・・・・

中堅弓道家は中間管理職 [体験談]

長い間弓に携わっていると後輩がたくさんできる。
その中には弓道をこれから弓道を始めようという人もいるし、
中には弓歴こそ私より短いが、人生の先輩もいらっしゃる。

また、大会や昇段審査に参加したり逆に大会役員になったり
すると後輩たちを仕切ったりする必要もある。
更には他の連盟の人たちや弓道場の管理人の方々と調整する
ような場面も増えてくる。

そういう意味では、弓に携わること自体が社会(会社)生活を
縮小したようなものであると言える。
日々、試行錯誤と判断の連続でビジネスシーン並みの
(或いはそれ以上の)スキルが要求される。

昇段審査の問題で「弓道から何を学ぶか(得るか)」という趣旨の
問題が出題されることがあるが、弓道の練習そのものから
得られるものよりも、この様に弓道(弓)の練習環境から得られる
ものの方が有効なのではないかと思う。

最後に私は競技系の中堅弓道家であるが、事務系の中堅
弓道家もいらっしゃる。私などよりは随分と地味な存在では
あるが、きっちりと連盟を支えて下さっていて感謝感謝である。


利き腕と利き目 [体験談]

昨日、私の特技を紹介したが「WHY」の嵐だったと思う。

「なぜ、そんな事をする必要がある」
「なぜ、そんな事を思いつくのか」
「なぜ、そんな事が出来る」etc

最初のふたつの回答は非常に簡単である。
「やってみたら出来たから・・・」のである。

問題は「何故できるか?」であるが、実は、私の利き腕は
右で効き目が左であるため、この様な事が出来るのである。

競技者として左右で弓が引ける事のメリットは昨日述べた
とおりである。
しかし、チーム運営の視点で見るともうひとつのメリットが
生じるのである。
入門者(初心者)が新たに弓(弓道もアーチェリーも)を
始めるときに、目の前でやってみせる事が出来るのである。
”私の動きに合わせてやってみましょうか?”
なんて言いながら、一緒に引くと非常に効果的である。

ハッキリ言うと左右で弓を引けるメリットが私が力説する
程にあるのか不明である。
本当に素晴らしい技術であるのかもしれないし、何のメリットも
ないバカバカしい技術なのかも知れない。
しかし、それは(私の周辺に)弓の左右引きで調整した人が
いないだけであり、もう少しこだわってみようと思う。


三人の弓引き [体験談]

「私の中には3人の弓引きが同居している。」などと言うと
「オカルト」とか「多重人格」かと言われるかもしれない。
些かふざけた話に感じる人がいるかも知れないが、
非常にまじめな話である。

「3人の弓引き」とは、3種類の弓を引き分ける事が出来、
それぞれに良い影響を与える事ができるという事である。
このように書くと多くの弓道家は「大弓」「洋弓」「四半的」の
組み合わせと考えるであろうし、多くの洋弓家は「和弓」
「リカーブ」「コンパウンド」の組み合わせであろうと考えるだろう。
しかしそれでは、「4人の弓引き」になってしまう。

答えは、和弓&リカーブに左のリカーブである。

一般的なアーチェリーの指導者からすると馬鹿げた技術で
あるし、何の価値もないように感じられると思う。
なぜ、このような事が出来るかは次回に述べるが、私は
大真面目にこの技術を活用したいと考えている。

まず、弓道&洋弓(右)の組み合わせであるが、「中堅弓道家」
と自称するように私の弓道の理論は私の中である程度固まって
おり、この理論を新しく始めたアーチェリーに応用することができた。

次に右&左の組み合わせである。「右でできる事が左ではでき
ない」「むしろ右より左の方がうまくできる」と言う事象が練習を
行っていると発生する。「右(左)でできることが左(右)で何故
できないのか。」と言う事を分析することにより、左右それぞれの
弓技をブラッシュアップする事ができる。

最後にアーチェリーで取得したノウハウを弓道へフィードバックする
ことにより、弓道の技術を向上させる事ができる。

まさしく「3人の弓引き」が私の中で切磋琢磨し、私自身に好循環を
もたらしてくれているのである。
この技術は私の体のある特徴の賜物であるが、複数の弓を引き
分ける事により新しい発見があると思う。

ぜひぜひお勧めしたい。


(注)
リカーブ・ボウ = オリンピック等で使用する一般的な洋弓
コンパウンド・ボウ = 滑車を使用した洋弓

弓道部入部当時の思い出-Ⅱ(はじめての審査) [体験談]

高校1年生も終わって、そろそろ2年生というある日、1年生
全員で昇段審査を受けなさいと言う話があった。

弓道を始めてからの約10ヵ月間、私たちは中てる為の練習
しかしてこなかった。
「(1・2・3・・・)左足から入場して、神棚に体を向け、右足に
左足を寄せつつ神棚に会釈、(1・2・3・・・)」
10ヵ月ぶりにあの「1・2・3・・・」の練習を再び行う事になった
訳である。

左足から進まなければならなかったり、右足を半足引いて
座ったり、逆に左膝を立ててから立ったりと訳が分からなく
なってヨロヨロしたりしたのを覚えている。
(当時の反省もあって、私が入門者をサポートするときは
立ったり座ったりを早い段階から取り入れるようにしている)

そんなに一生懸命に準備して、一年生全員で臨んだ昇段審査・・・
女子2名と私が初段に合格できなかった。
正確には1級に認定してもらった訳であるが、「初段不合格」と
いう捉え方をしてしまい、随分と劣等感に苛まれたものである。
直後(2ヶ月後)に別の会場で行われた審査を再度受験して
無事に初段に昇段させて頂いたがあれが最初の躓きであった。

今、後輩たちをサポートするときに”私も初段は落ちた。”と言っ
少しは安心させるようにしている。もしあの時私が、初段に認定
(初めての審査の場合は”○段(級)に認定”と言う)されていれば、
もう少し違った表現をいていたと思う。
負け惜しみに聞こえるかもしれないが、あの時の躓きは必要な
躓きだったのかもしれない。

 


社会人のチームで活動して [体験談]

社会人の弓道チームで活動していくつか驚いたことがある。

最初に驚いたのが、試合は勿論、基本的に練習も坐射で
行われていたことである。
全て立ったまま行射を行う立射と比較して座射という、
座って行う行射がある。もっとも、全て座ったまま行う
のではなく、弓を引く時は立って行い、矢番え等の準備を
座った状態で行うのが座射である。

私たちのとって、この座射は昇段審査を受けるときの
特別な射方であり、面倒な存在であったのである。
たまに、高校生弓道会出身の後輩が”座射ですか?”
等と質問してくるときがあるが、その都度当時のことを
思い出す

もう一つは、射そのものが繊細であること。
多くの高校生(主に男子)の射は強めの弓の弾性だけを
利用してリズムとタイミングで強引に中てに行くのに対して、
社会人の射は然程強くはない弓を使用して、骨格の構成
を効率的に利用して弓の性能を引き出しきるものである。
当然のことながら、そこには風格というか品というか
その様な単純に矢を飛ばす技術以外のものが感じられる。

この辺が高校生弓道出身の弓道家が社会人へ移行して
最初に感じるギャップではないかと考える。
中には繊細な社会人の者に馴染めずに弓道を辞めていく
者もいるが、それはそれで良いのではないかと思う。


弓道部入部当時の思い出 [体験談]

最近、弓道部に入部された高校生のブログを拝見する機会が
あった。
弓道部の在り方も学校や地域によって違うものだと感じた
次第である。

それで当時のことを思い出してみた。
グラウンドの隅に設置された弓道場の脇で一年生みんなで一列に
並んで”1(足踏み)””2(銅造り)””3(打起し)”・・・
何て交替で声を出しながらゴム弓で射方八節の練習をしていた
ものである。

今でこそ、自然に体配(たいはい:弓道の所作)はできるし、ちょっと
頑張れば矢渡し(始弓式)の介添えや納射もできるようになった。
当時はそんな事は考えることもなかったが、何が何だかわからない
ままとにかく一生懸命に練習していた。
それがこんなに長く弓道に携わるとは思ってもいなかった。

ややもすると、弓道を始めたての苦労をついつい忘れてしまって、
”できることが当たり前”の感覚に陥ってしまう可能性がある。
アーチェリーもそうだが弓を引く動作というのは日常生活にはあり
得ない動作である。
故に弓を始めたての人にはその全てが新たな動作であり常に
新鮮なものである事を自覚して今後も弓に携わっていこうと
改めて思った次第である。

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